Web制作の学習を進めていると必ずぶつかる壁があります。それは「PC版のデザインデータ(カンプ)はあるけれど、スマホ版のデザインがない」というシチュエーションです。
実はこれ、実務でも意外とよくあるケースなんです。
今回は、私がメンターとして活動する中で受講生の方からいただいた「スマホ版を作成する際の基準はどうすればいいですか?」という質問への回答をベースに、私が意識しているポイントを整理して解説します。
相談内容:スマホ版のデザインがない時の判断基準が知りたい
学習者の方から、以下のような具体的な相談をいただきました。
- スマホカンプがない場合の判断基準は?
- 余白(マージン・パディング)はどう決める?
- よくあるNGパターンを知りたい
ご自身では「本文は14〜16pxにする」「横並びを縦にする」「余白はPC版の半分くらいにする」といった工夫をされていましたが、これらは非常に的確な判断です。
ここにプロの視点を加えると、より精度の高いコーディングができるようになります。
プロが意識するSP版作成の3つの判断基準
1. 情報の再配置と操作性
スマホは画面が狭いため、PC版の要素をただ小さくするのではなく「再配置」することが基本です。
- 優先順位の維持: PC版で「左から右」に並んでいるものは、スマホでは「上から下」に並べます。これは、ユーザーの視線が上から下に流れるため、重要な情報を先に配置するためです。
- 指での操作性: マウスカーソルではなく「指(親指)」で操作することを前提にします。ボタンの大きさや、タップできる要素同士の距離を十分に確保することが重要です。
2. 余白(マージン・パディング)のルール
「PC版の半分」という感覚は目安として優れていますが、以下のルールを意識するとデザインに一貫性が出ます。
- 左右の基本余白: 画面の両端には、15px〜20px程度の一定の余白を必ず持たせます。これがないと、文字が画面端に張り付いて読みづらくなります。
- セクション間の余白: PC版が80pxならスマホは40px〜60pxといったように、PC版の50%〜70%程度に縮小するのが一般的です。
- 8の倍数ルール: 余白を 8, 16, 24, 32… といった8の倍数で設定すると、計算しやすく、視覚的にも整って見えます。
3. よくあるNGパターン
ここを避けるだけで、コーディングの品質がグッと上がります。
- 文字が小さすぎる: 12px以下は可読性が著しく落ちます。最低でも14px、基本は16pxを基準にしましょう。
- 横揺れ(横スクロール)の発生: スマホサイトで最も嫌われるのが、意図しない横スクロールです。画像には必ず max-width: 100%; を適用し、要素が画面幅を突き破らないように注意しましょう。
- タップエリアが狭すぎる: ボタンやリンクが密集していると誤操作を招きます。Appleのガイドライン等でも推奨されている「44px × 44px」程度のクリック領域を確保するのが理想的です。
まとめ:最後は「自分の指」で確かめる
コーディングが終わったら、ブラウザのデベロッパーツールで確認するだけでなく、必ず自分のスマホ実機で確認してみてください。
「文字が読みやすいか?」「ボタンが押しにくくないか?」
自分の指で触って感じた違和感を微調整していくことが、使いやすいサイトを作る一番の近道です。
デザインデータがないからこそ、エンジニアとしての「使いやすさへの配慮」が光る場面でもあります。ぜひ、今回紹介した基準を参考にしてみてください。
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